Splathon#7で3位に入れたので自戦記を書く

タイトルのとおりです。


まずはsplathonの紹介

※公式ブログ

tech.speee.jpひとことで言うとsplatoonの企業対抗戦です。ということでイカ本文。

※以後ゲームであるsplatoon(スプラトゥーン)とイベントであるsplathon(スプラソン)の表記が紛らわしいため、ゲームのことはスプラ、イベントのことはthonと記載します。


このエントリのターゲット

thonにおける中位勢、S+1桁台まで。かつそこからもっとうまくなりたい人に参考になるであろうエントリです。thonの上位勢およびS+2桁やカンスト勢はむしろ間違っているところがあったら指摘をくれせい。

 

当日まで

チーム『ビズリイカ』で出場。いつの間にか出場は3回目(同じメンバーでの出場のみカウント)大会自体は7回目なので新顔感はもうすっかりなくなっているかも。

結果を先に言うと24チーム中3位タイ(2組)と、かなりの好成績を収めることが出来ました。スイスドローという形式の妙でちょっと実力以上の順位がでたところがありますが、それでも素直に嬉しい結果です。

我々のチームは具体的な順位よりも「前回よりも進捗があること」を最重要視していて、今後ひょっとして優勝することがあるとしたらその積み重ねの先だと私は考えています。あとはなんだかんだ安定したメンバーで出場できているのも強みのひとつです。

※ちなみに過去の戦績
出場1回目→15/16位,2回目→9/24位,3回目(今回)→3/24位

と、重要視している「前回からの進捗」を順位の面でも実現させることが出来ています。負けて学ぶこともありますが、今回は勝って学べることを体感できた結果になりました。

 用意した戦略・ギア

私はスプラにおける戦略を「最も得意とするカタチ」と考えています。

カタチを構成する要素を「ルール」「ステージ」「ブキ編成」の3つと捉えているのですが、thonのルール(※)ではこのうち「ルール」と「ステージ」が相手依存になり絞り込みきることが困難。ということで実質的に残るのはブキ編成。つまりthonにおける戦略は「ブキ編成とほぼ同義」いうことになります。
(※)thonのルール/相手がルールを指定したらこちらはステージを指定。次にこちらがルールを指定し相手がステージを指定し2試合を行う形式です。 

ブキ編成

黒ZAP・スプラローラー・ロングブラスター・黒ZAP(私)です。

 今の環境(ver2.1.1)でさいつよと呼び声高いZAPが2枚おり、アーマー2枚や、塗り力など、チーム全体の安定が望める編成なのですが、最終的にここの編成にたどり着くまではけっこう苦労しました。

きっかけは前回大会でプライムシューターを持っていたチームメイトのごんべーさんが、「ローラーを持って前線に出たい」と言い出したことです。

苦労の原因は、「ローラーが入ったチームの立ち回りを誰も理解していなかったこと」です。もっというと当時は立ち回りをわかっていないこともわかっていませんでした。

そんな状態で臨んだ対抗戦は試合運びが終始不安定で、前線(当時ZAPとローラーと定義していた)と後衛(洗濯機&ロンブラ)の距離が離れすぎてキルで勝っても試合で勝てない。うまく言っているかどうかを確認する指標もわからない。リードをとってもすぐ逆転される。味方がどこにいるかが終始分からないなど、とにかくドタバタな出来。なんとかバランスを取ろうと、私が当時持っていた洗濯機のギアを変えてみたり、プラコラに持ち替えてみたりしましたがいずれも効果なし。

 

本番も近くになり不安を抱き始めた時には、

「ごんべーさんプラコラに戻してもらっていいですか」

と喉元まででかかったタイミングがあったのですが結局それは最後まで言いませんでした。

※結果からするとホント言わなくてよかった!

うちのチームは基本的に全員の意見を大事にする『合議制』で動いており。多数決も取りません。私が案をつくる流れが多いですがあくまでたたき台。それをそのまま押し付けたりはせず、常に全体に意見を投げて決めてきました。

thonにおける最重要項目ブキ編成決めも当然この合議制に従います。

つまり「それぞれが持ちたいブキを持つ」のが原則に「バランスをどう取るか」を合議制で決めていく。今回のローラーは計算の立ちやすさよりもチームとしてのトライを優先したかたちになります。

※こちらは個人的なものですが「性格にあったブキ(≒持ちたいブキ)を使う方が結果的に強くなれる」という仮説もこの判断の一部です。

 

最終的に当時持っていた洗濯機あるいはプラコラを捨てて、ZAPにいきつくのですがこれがチームバランスに素晴らしい結果をもたらしました。
きっかけは、ある日チーム練習リグマの助っ人に入ってくれた前回thon優勝メンバーのいかずちさん。一緒にリグマを戦う中で『塗りが終始安定してないし、ブキ構成的にも立ち位置がかぶりやすくて渋滞を起こしてる。』との指摘をくれて、その次の試合はいかずちさん自身がわかばをもって塗りを安定させたらチームにどのような影響があるかを実演してくれました。

※一回スペ増無しで塗り2,000pt、アーマー10回みたいな回があったなぁ。すごい。

いかずちさんわかばで一緒に数回バトルをし、安定した塗りがもたらす影響をチームが体感できたら、その後私がZAPでその役割を担うという、とてもわかりやすい指導を施してくれました。実際それをきっかけにチームがわりといい風に回りはじめたと思います。

まさにここがissue。いかずちさん本当にありがとう。

 

ギア

ヒト速1,3、サインク1,3、対物1、ボム飛0,2、爆減0,1

 

塗りZAPなのにスペ増を一切積まないというギア構成ですがこれには経緯がありました。
はじめはスペ増を積んでいたのですが、「スペシャルが溜まってから吐くまでの時間」は「スペ増ギア枠が死んでいる」ことになるので、そのことをもったいなく感じ始めたのがきっかけです。

またギアが持つ影響として「得られる効果」と「効果を得ようとして意識してしまう立ち回り」のふたつの側面があると思っています。何を言っているかというと、私には「スペ増を積みすぎると打ち合いが怖くなって前に出るのが億劫になる傾向」があるんです。そうなるとリスポン付近のスペシャルのための塗りスペースも埋まりがちになり、試合の中盤以降の肝心なポイントで、味方のスペシャルも溜まりにくくなるという悪循環が想定されます。

また、thonにはリスクを負わずに塗ってひたすらアーマー吐くだけで勝てるような甘いチームがあまりありません。1人がそんなことばかりしていたら必ずじわじわとした形勢不利を作られます。やはりある程度前に出る必要もあるため、打ち合いに負けないようにヒト速1,3を積み、ここぞという時はもともとスシ使いだった経験を活かして前にもでられるような構成にしています。

残りの枠はボム飛とサインクに枠を割り振り、味方が1on1を行っているところにキューバン援護、という立ち回りを行っていました。アーマーを吐くよりもう一歩攻撃的なサポートをリスクを少なく(ボム飛)回数を多く(サインク)行えるギア編成です。

※ひょっとしたらお気づきの方いらっしゃるかもしれませんがこれは超有名プレイヤーたいじのリスペクトギア(a.k.a丸パクリ)でもあります。これは前に出るときの心理的おまもりです。

 
戦歴

1回戦 vs ヌリカエ(2-0で勝利)

企業対抗戦であるthonホストチームとの初戦。

実は相手のウデマエを把握できていなかったのですが、2試合とも危なげなく勝ち切ることが出来ました。2戦目相手指定ルールのホコに関しては60秒くらいでノックアウトできて、試合終了直後、thon主宰かわくぼっくすさんの

「だからホコはだめだって言ったじゃないかー!」

という声が部屋の外から聞こえてきてちょっとおもしろかったです。

相手チームの方に「ちょっとロンブラの人強すぎないですか、、、?」とおっしゃっていただけるほど、キルエースのスペさんが活躍してくれました。 

 

2回戦 vs く(0-2で負け)

相手は優勝経験もあるとても強いチームで、私が心のなかで呼んでいる「しきい値ノムコウ」チームの一角です。

※「しきい値ノムコウ≒ただのS+では太刀打ちできない優勝を狙えるチーム」

※体感値ですがthonには毎回5チーム程度のしきい値ノムコウチームがいます。

 実力差があることは初めからわかっていたのですが、それがそのまま出て負けてしまいました。

1戦目海女美アサリの初動のみうまくいきガチアサリを放り込むことが出来たのですが、その後なんと全落ちをかましてしまい大幅リード&激烈な固め。以降は前に出るきっかけがつかめないままゲームセット。

2戦目マンタマリアヤグラもチームとして効果的な攻めが繰り出せず。
特に相手のロンブラが我々から手が出しづらい位置(※引いているわけではない絶妙な位置)から常にセンプクキルを仕掛けてきて我々チームはうまく連動するタイミングをことごとくくずされました。

総じて個々人の力の差がじわじわと試合の大勢に反映され始め状況が悪くなる一方の展開でした。リスクを負ってでもチームとして前に出るタイミングを作れなかったことが悔やまれる内容。

これはこの2試合とは一歩引いた所感なのですが、チームとしてリスクを認識できるようになることは成長なのですが、今度はリスクをとったチャレンジが少なくなるフェーズに陥ってしまう気がしています。「リスクを認識して避ける」だけではなく「いざという時は大きく賭けてリターンを獲りに行く」つまるところ「リスクをマネジメント」ができるようになるということが、次への課題ですね。

3回戦 vs 念のため会社にはSwitchドックを設置している(2-0で勝利)

www.nicovideo.jp

※試合は10分30秒から開始となります。接続確認に時間を使ったためです。
※解説自体は残っているので接続確認の時間も動画には残っています。

とても緊張するニコ生放送席での試合でした。

1戦目のタチウオナワバリは俯瞰で見ると甘いところがたくさんありましたが、チームで事前に決めていたチャージャーの導入が奏功しなんとか勝利。

現環境ではチャージャー使いが非常に少ないため、タチウオナワバリでのみ効果的であると仮説立て、それが見事にハマりました。また、あとで見返すとローラーが非常にいいタイミングで裏に入ってくれていました。

※解説で指摘されている3段の塗り残しは完全に私のタスク漏れです。すいません。

※あと初代からプレイしているくせにピンチ表示の意味をこの解説で知りました。すいません。

 

2試合目のザトウヤグラは完全にローラーのごんべーさんの試合でした。

相手チームのリーダーがラピブラに持ち替え、メインによる牽制とスペシャルのボムラッシュによるヤグラ防衛がかなり機能していたため苦戦しましたが、それを壊してくれたのがローラー。執拗な裏取り、要所の3キル、最後のヤグラ止め。まさに面目躍如とも言える出来で、いやホント「ごんべーさんプラコラに持ち替えてください」って言わなくてよかったよ~~。
チャクチで一気に3キルをとったシーンは私の「(相手の)アーマー終わってから!」という声が聞こえていたそうなので、試合中は本当にこういったひとことが勝負の分かれ目になりますね。実はその声はごんべーさんが裏取ってスペシャル溜まっていることを認識せずに放っていたひとことなんです。半分ラッキー、半分必然ですが、会場から歓声が上がるほどの試合の山場を影で演出できました。

試合の後に両チームの代表者が呼ばれて試合の所感を語るのですが、あれは将棋や囲碁で言う感想戦でとってもためになりますね。相手チームのリーダーの言葉にあった「バランスが良くて苦しんだ」という一言は、実はそう見えることが意外だったというかなんというか。「飛び抜けたプレイヤーがいないという特徴は強みに転換するしかない」という気づきは今後に向けた強化コンセプトの一端になりそうです。
※余談ですがイカッチャローカルだとリザルトがイカリングに残らないのどうにかしてほしいですねぇ。。試合結果をキャプチャで残すことはできますが試合直後で忘れやすいのと、デス数が表示されないゆとり仕様なのはちょっと問題かなと。せめてイカッチャにいけば確認できるようになるといいなとは思うのですがまぁこのモードを使っている人口を想像すると優先度あがらないかなぁ。。。

 

4回戦 vs Ajitoon(2-0で勝ち)

3戦完了した時点で2勝1敗、勝ち点6。前回大会の3試合で得た勝ち点を4試合に当てはめて計算したとしても、6を上回ってこないため、この時点で「前回からの進捗」を果たすことが出来たとわかり、チームメンバーに共有し喜びを分かち合いました。

この段階になってくるとチームとして落ち着いたプレイが出来るようになっており、普段通りあるいは普段以上の戦いが出来たと思っています。特に1勝し迎えた2試合目のBバスヤグラ。初動カウントを取ったあと、逆転されるのですが、なぜか必ずもう一度リードを取り返せる自信がありました。

※確認していないけどチームメンバーもそうだったと思います。

報告の密度がこれまでとは段違いで、味方が今を何しているか、何をしてほしいかが常に把握できた状態で試合を運ぶことが出来た結果、逆転はもとよりノックアウトまで持っていくことが出来ました。今後はそれを前提として、相手が何をしているかまでレベルを上げたいと思っています。

 

全試合を通じて

ローラーを交えた立ち回りをチームで身につけられたことが一番の進捗です。今振り返るとローラーを前衛後衛で捉えようとすることがそもそも間違っていたのかなと思います。今のチームをあえて言葉にするなら、「起点1(ローラー)中衛3」です。今後は2枚のZAPをサッカーの両サイドバックようにつるべの動きを基本に連携ができるとおもしろいかもしれないな、など考えています。
ローラーを取り入れることはチームとして大きな変化でしたが一時的に強さが凹んだとしても何かしらチャレンジを継続したほうが、長い目で見るといいですね。いろんなことに通ずる原理だと思っており、それを改めて学ぶことが出来たと思っています。

※好成績だったせいもあり、懇親会で色々話しかけてもらえて友達も増えたこともうれしかったです。

 

一緒にZAPをもっていたポリゴンさん。

ヤグラに載ってくれたり要所でアーマーを吐いてくれたり、これまでよりも可視化しにくい貢献度合いでしたがチームを非常に助けてもらえました。

 

ローラーを持ちたいとかいい出したごんべーさん。

「プラコラに持ち替えてほしい実は感づいてました」は笑いました。結果としてチームの新しい幅につながって良かったです。

 

キルエースのロンブラスペさん。

相手が「嫌だった」とコメントを残すのは大概ロンブラですね。戦況を見て要所を抑え守りまでやってくれる点いつも助かっています。

 

優勝を狙える位置、いわゆるしきい値ノムコウチームにはまだまだ敵いませんが、今後も進捗を積み重ねて行きましょー。

 

以上!